2010年9月19日日曜日

(第2号) 『"円高肯定"を国民に説得するには』 2010.9.19

 

 9/16(木)に、幸福の科学の全国の精舎・支部に衛星配信された大川隆法総裁の御法話「政治について考える」は、素晴らしい内容でしたね。
 特に、「円高」については、マスコミ報道と異なり、「悪いことではない」と肯定されつつ、以下の点を指摘しておられたことが、斬新だったと思います。

(1)基調としては、円高に向かう中期的には1ドル50円に向かうだろう
(2)まずは、1ドル70円で生き延びられる方法を考えよこれまでもそうだったが、1
~2年で乗り越えられるはずである。
(3)1ドル50円なら、円建て1)でアメリカ経済は今の半分に、ドル建てで日本経 
  済は2倍になり、真の意味で両国は、イコール・パートナーになっていく。
(4)今年、中国経済のGDP国内総生産は、日本を抜いて世界第2位になると言われて
  いるが、これであえなく、中国は再び、2位から転落するだろう
(5)政府当局者首相、財務省、日銀は、ずっと反対のこと円安を言い続けるだろうが、
   歴史は、彼らの逆(円高)が正しかったことを証明するだろう。
(6)これから、思いのほか、「円高による消費経済の拡大」で、景気が回復してくる可能性
がある。菅首相が無能で、手が打てなければ打てないほど、景気が回復する可能性大。 
(下手に何か動くと、逆効果になるから。)

 さて、これを考えるにあたって、8/25付けと9/7付けのウオール・ストリート・ジャーナルWSJ)紙に、面白い記事が載っていました
 御法話の中で、
「輸出製品のうち、原産地(原材料)がすべて日本産の製品など、ほとんどないはず。原材料のところで、必ず輸入が伴っているので、ひと言で「円高で輸出品が売れなくなる」といっても、円高で原材料が安くなる分を差し引くと、本当にマイナス効果があるのかどうかは、よく見ておく必要がある」
という趣旨のお話がありました。

 これはたとえば、「輸出車の値段が、円高で上がってしまう」といっても、
「そもそも車体の鋼板(鉄鉱石)の値段は、円高で下がっているだろう」
ということですね。

 8/25付けのWSJ紙によると、
「両者は相殺(そうさい)する関係にあるので、日本の製造業全体としては、1ドル80円を切るまでは、通期の利益が減少することはない」
と指摘していました。(円は、17日20時現在、1ドル85円80銭)

 また、「製造業全体の損益分岐点は、1ドル67円なので、その水準までは、利益が完全に消えてしまうわけではない」とも、指摘しています。

 確かに、経済界は声高に叫びますし、マスコミは固定観念で、あっさりそれに乗ってしまうので、日本の報道だけみていると、乗せられやすいのですが、そのあたりは、一つ冷静に見ておく必要があり、「ザ・リバテイ」や実現党の政調会にも、数字ベースで詳しく検証していただきたいテーマでもあります。

 さらに御法話では、「日本のGDP国内総生産に占める輸出の割合は15%と、実は諸外国より小さいのだ」とのお話もありましたが、それに加えて、9/7付のWSJ紙では
「日本の主力産業である「自動車」の海外生産比率は、既に約40%、エレクトロニクスは30%近くに達しており、これらはそもそも、円高の影響を受けない」
と指摘しているほか、
「日本の輸出の円建て(円で値決めすること)比率は、既に41%まで上昇し、ドル建て(ドルで値決め)比率は48%まで低下している」
とも指摘しています。円建てであれば、やはり円高の影響はゼロですね。(1ドルが85円であろうと60円であろうと、1円は1円ですから。)

 この41%とか、48%とかいう数字は、一見なにげない数字のように見えますが、30年近く前に「円建て・ドル建て(基軸通貨論)」を卒業論文のテーマにした筆者にとっては、隔世(かくせい)の感がある数字であり、(当時はドル建て比率が70%を超えていたように思います)、大半のマスコミ関係者の頭の中は、「当時の感覚で時間が止まっている」であろうことは、書かれた記事を読むと、よくわかります。

 選挙関係者も、選挙区で中小企業の有権者から、「いやあ~、円高で大変なんだ」と聞かされると、御法話とはうら腹に、思わず言葉を詰まらせてしまうかもしれませんが、これは、ある意味で、かつての「北朝鮮のミサイル阻止」や「国防強化」、あるいは「消費税ゼロ」と同様、有権者を啓蒙していかなければならないテーマかと思われます。

 円高に雄雄しく立ち向かい、それをみごとに克服されている中小企業の経営者を、私もたくさん存じ上げていますが、それに加えて、
なぜ"円高"が良いことなのかという大義名分を
「説得」していかないといけないと思うのですね。


基軸通貨化していくところがポイント


 一つには、御法話にありましたように、「消費経済が起きて、景気が良くなる」ということがあります。
 これは、この言葉だけ聞くと、わかりにくいかもしれませんが、たとえば、セレブの方ではなく、一般の中流家庭の方であれば、
「今まで5万円した同じ高級品が、2万5千円で買えるようになるので、そのままであれば箪笥(たんす)の中に眠っていた2万5千円が、世の中に出回るようになり、デパートやお店の方が潤って(うるおって)、そこに勤めている人も、お金を使うようになるので、それが回りまわって景気を良くする」
と申し上げれば、お分かりいただけると思います。

 さらにもう一つ、これはもっと重要なことですが6/22の東京正心館御説法2)にもありましたけれども、

「円が高くなる」ということは、「円の信用が高まっている」ということなので、
(16日の衛星中継でも、「円より金利の高いドルでもユーロ(欧州の通貨)でもなく、バブル崩壊が近いと市場からみなされている中国の人民元でもなく、円(日本)に世界のマネーが流れ込んでいるということは、実は世界で今、一番信用されている通貨が円なのだ」
という趣旨のお話がありました)、
実は、その信用を担保として、お札を大量に刷る(国債を大量に発行する)ことができるのです。

 これは、今、世界一の経済大国であるアメリカが実行し、かつて七つの海を支配した大英帝国(イギリス・ポンド)が実施したことでもあります。
いわゆる「基軸通貨国の特権」と言われるもので、どれだけお札を刷ろうとも(事業債を発行しようとも)、そのお金を使って、新たな富を生む新産業を創造してしまえば、何の問題もないわけです。
特に、今のようなデフレの時代には、それが必要なのですが"政府・日銀の頑迷さ"は、まったくそれを理解していないようです。)

 大川隆法総裁は、6/22の御法話の中で
「まだ、この国全体に、大きな経済の勉強(世界最強国の経済の勉強)が足りないようだ」と、おっしゃっていました。

確かにこの部分は、いまだ「学問化」が進んでいないように思われるので、(おそらくは、
19世紀の大英帝国の支配者から20世紀のアメリカの支配者に、秘伝で?(阿吽の呼吸で?伝わったと思われるので)、日本のマスコミ・政府関係者が理解に苦しむことは、十分に予想されますが、しかしこれは、「説得」していかなければならないことです

 これ以外に、もちろん、「遅れてやってくる途上国の製品を、円高によって、たくさん買ってあげることにより、彼らの経済を成長させてあげなければいけない」という崇高な国家的使命も、過去一度ならず教えていただいておりますが、まずは、
「日本のためにも、これだけのメリットがあるのだ」
ということを、啓蒙しないといけません。
(「一部の人(たとえば特定の輸出業者)に不利益なことであっても、国全体に利益をもたらすことであれば、がんばって説得する」というのが、「政治の使命」ですものね。)

 /17付けの産経新聞に、「日本の円高介入(円安方向への)に強い不快感を示すアメリカ議会関係者の発言記事が載っていました。
 彼らの発言の動機には、様々なものがあるにせよ、日本が自分自身に対して、未だ抱いている「小国意識」、「途上国意識」に対して、世界がいら立ち始めているのを感じます。
 その意味で、今回のようなコラムはどんどん英訳して発信していかないといけないと思っています。(その後heratri-topics(英語版サイトとして実現。)
安全保障問題沖縄普天間基地等でも、日本には、やや"子供じみた"議論が多いので、「おとなの議論ができる、真っ当な人達と、彼らに影響を与えている"国師"大川隆法総裁がいる
ということを知ってもらうのは、アメリカの世論対策上、有益だと思います。
 それでは、次号でまたお会いできることを楽しみにしています!

 (注1)「円建て」とは、円でモノの値段を表示すること。当然、値決めも円で行うことに
    なる。
(注2)2010.6.22 大川隆法総裁御法話国家社会主義とは何か講義<東京正心館




 




                  大川隆法/幸福の科学出版

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